2016年02月24日

戦国の美女はしたたかな賢母でもあったのです(2)

慶ァ尼は美し過ぎる女傑であった!

龍造寺隆信が娘婿一族を滅ぼすとは、戦国の世とはいえあまりにも理不尽な所業であった。

そして今回紹介するのが、その龍造寺隆信の母・慶ァ尼(1509〜1600)である。

慶ァ尼は本家村中龍造寺16代当主胤和の長女として生まれ、分家の周家に嫁ぎ嫡子隆信を産んだ。

九州も戦国真っただ中にあり、隆信は幼年期は寺に預けられたため一時期僧籍に身を置いていた。

天文14年(1545年)に夫であった周家が殺されたため慶ァ尼は出家した。

その間に龍造寺本家一族が謀略により殺されてしまうという悲劇が襲い、結果的には慶ァ尼の息子隆信が龍造寺本家を継ぐこととなる。

本家を継いだとはいえ信隆の下では本家家臣団のまとまりも覚束ない状況にあったため、慶ァ尼は献身的に息子信隆を背後から補佐し続けた。

慶ァ尼は隆信の冷徹な性格や粗暴な一連の所業を母として憂慮していたこともあり、はやくから優秀な補佐役となる人物を陪臣の中から探していた。

中でも、隆信の従兄弟筋に当たる年下の鍋島直茂が14歳当時から隆信の近習の一人として仕えていたのが慶ァ尼の目にとまった。

乱暴者の信隆にも機転のきく直茂はよく仕えたし、信隆とも馬が合って可愛がられてもいた。

しかも直茂は武勇にも秀でていて、戦場でも殊のほか戦上手でその都度連戦連勝の武勲をあげていた。

もとより鍋島家は龍造寺の陪臣として仕え、龍造寺家が存亡の危機にあった時代も支え続けた忠臣であり、直茂の父・鍋島清房は若い信隆の後見役でもあった。

龍造寺に鍋島父子が味方し続ける限り、他の陪臣も国人らも離れることはないはずであった。

慶ァ尼はこのとき信隆が継いだ龍造寺家の支配を盤石のものにするには、この鍋島父子の助力が是が非でも必要であることを確信した。

そこで慶ァ尼は一計を案じた。


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(画像は佐賀城内)


直茂の父・鍋島清房が登城した折、慶ァ尼が自ら出向いて彼を呼び止めたのである。

「清房殿は先年つれあいを亡くされたと聞いておりますが、まだ幼子もいてさぞや男所帯で難儀されておられることでしょう。そうそうここは私がよい後添えを捜して進ぜましょうぞ」といった。

慶ァ尼は、龍造寺家の重臣として父子共々支えてくれている鍋島家のことを気にかけていたのであった。

慶ァ尼は龍造寺後家といわれていたが、当時47歳でありながらその容色はいまだ衰えはいなかった。

このとき艶然と優雅に微笑みかける慶ァ尼に、清房自身は恐れ入って心中戸惑うばかりであった。

44歳の男盛りの鍋島清房にとって、主家の後家とはいえ慶ァ尼はまぶしく見えて仕方なかった。

従来より総じて龍造寺家の女性は美形であるといわれ、遠国にまでその噂は広まっていたほどであった。

そのように主君の母堂から新しい妻を迎えた方が良いと諄々と説き伏せられ、清房は一方的にその気にさせられてしまっていた。

その勢いに押された清房は、ここは相手がいることだとして顔合わせ(見合い)だけでも応じるという約束を慶ァ尼としてしまった。

それから数日後、鍋島清房の屋敷の前に前触れもなく花嫁行列の籠がとまった。

このとき清房が在宅中であったのかどうかは分からない。

花嫁は奥の座敷まで進んでいって清房と顔合わせしたはずであるが、すでに花嫁衣装で屋敷に入ったことは婚儀が成ったものと受け取らざるを得ない。

こうした展開に清房はすべて慶ァ尼の指図との認識があったであろうが、とにかくこのいきなりの展開には驚いたはずである。

さらにその花嫁が、後添えを真剣に勧めた慶ァ尼本人であったから二度びっくりである。

清房は恐れ入ってここは必死に辞退したであろうが、慶ァ尼の決意は固くそのまま婚儀は成立してしまったのである。

慶ァ尼という女性は常に胸に懐剣を忍ばせていることでも知られていたが、恐らくはこの婚儀が思い通りに成らなければ恥辱であるからここで命を絶つと言い切って清房の前でごり押ししたのではないかとも想像する。

このときの慶ァ尼はそれほどに必死であったといえる。

これによって正式に慶ァ尼は直茂の継母となり、主君龍造寺信隆とは義兄弟となったのである。

後年隆信が島津との戦に敗れた時、直茂を肥前統治の後継者に推したのもこの慶ァ尼であった。

この慶ァ尼の話は後世つくられたものだという説もあるが、この経緯を伝え聞いた徳川家康が慶ァ尼の思い切った行動を機会あるごとに称賛したとされるから、あながち作り話ではないといえよう。

























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ラベル:慶ァ尼
posted by モモちゃん at 13:01| 戦国時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする