レトロな梅毒の流行が止まらない
梅毒患者 今年4000人超、5年で5倍に急増 12/6(火)
性感染症の梅毒に感染した患者が今年、4000人を超え、この5年で5倍に急増したことがわかりました。
「梅毒」は「梅毒トレポネーマ」という細菌に主に性的接触によって感染し、「しこり」や「ただれ」などの症状が出るほか、妊婦の場合、流産や死産のおそれがあります。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20161206-00000089-jnn-soci
先天梅毒の増加も懸念、感染研が注意喚起 三和 護=日経メディカル
2011年から増加が続く梅毒は、今年に入ってその流行が加速している。国立感染症研究所のまとめによると、1月から3月までに883人の患者報告があり、昨年同期間の440人から倍増した。感染研は先天梅毒の増加も懸念されるとし、「注目すべき感染症」(感染症週報、12週)に取り上げるなど注意喚起を行っている。 梅毒といっても若い年代層ほど知らないであろう。
学校では詳しく教えないのかもしれないが、ユーチューブで調べればその怖い病態そのものは確認できるはずである。
日本の種子島に鉄砲が伝来したのが戦国時代の天文十二年(1543)のことであった。
鉄砲は南蛮人がもたらした当時の最新兵器である。
意外なことにコロンブスが新大陸より持ちかえった梅毒は、その鉄砲弾よりずっと早 くに大陸経由で日本上陸を貫徹していた。
早くも1512年、それは関西地方にまず感染者が発現したといわれるが、当初より瘡毒、黴瘡、楊梅瘡、唐瘡、琉球瘡と呼ばれながらあらゆる階層にわたってもの凄い勢いで蔓延しはじめていた。
とにもかくにも『黴瘡軍談』(天保九年・船越敬祐)にもあるとおり、この日本への伝染経路については異国よりまず長崎の遊里に侵入したと考えられる。
ここを拠点に交易路を伝わって広がっていった。
やはりこうした海上航路の発展と当時の交通事情とが深く関わってい たことを考えあわせると、港周辺にはびこる売春宿がこれを仲介したかたちで諸国 に蔓延していったことは否めない。

これはヨーロッパの場合と感染経路は全く同じであり、コロンブスが新大陸との航海で持ちかえった後は港から港へと通商航路伝いに蔓延していったものである。
しかも当時のイタリア戦争(一五二一〜一五四四)による軍隊の移動や駐屯地や軍港を拠点にしてあらゆる階層の市民が感染し、聖職者から各国の宮廷や王侯貴族に至るまで、またたくまに多くの人々が梅毒に冒されていった。
これは当時の自由恋愛の流行や売春が容認されていた社会情勢にもよるものが、さらには多くの人口をかかえる都市の発達の形態とも密接に関係していた。
要するに梅毒の蔓延はルネサンス時代の都市により多くの人口が集まっていくという社会風潮とも大いに関係していた。
これと似た状況として、現代のエイズの世界的な規模での蔓延がある。
現代(都市)社会が蘭熟し、犯罪や麻薬がこうした疾病の感染の隠れた温床となることは考えてみると非常に皮肉なことである。
かってペス トや梅毒が恐れられたのは、それが不治の病であったからである。
現代でも抗生物質も効かない耐性のものも出現しつつあるようだ。
感染しても治せるかどうか分からない、現代医学も手立がないとなると事は重大である。
エイズとて同様である。
潜伏期が五、六年から十年と長いとなると、 なおさら厄介である。
現代は世界が航空路によって結ばれ、地球が小さく感じられる時代である。
海上航路ならぬ航空路で、その日のうちに病原体は端から端まで運ばれる。
伝染源、感染経路、感受性のある個体と、すべての条件は揃っていれば感染症は広がり続けることになる。
エイズの侵入阻止には民族存亡が掛かっていると、かっては逼迫した情況も危惧されてもいた。
エイズワクチンは戦略物資であり、これをいち早く手にするものが今後の世界を牛耳るともいわれたほどだ。

かって二十一世紀までに、エイズの感染者は世界で千二百万人から千八百万人に膨れ上がるといわれていたが、実際には想定以上に増加した。
2003年時点では感染者は4000万人と報道されていただけに、日本もそのうちエイズに足元をすくわれることになりはしないかと懸念していたものである。
欧米先進国ではエイズ患者の増加は押さえられつつあるらしいが、アジア地域の日本や中国ではその勢いが増しているようだ。
エイズの出現もそのほんのきっかけなのかも知れないが、ここにきてかって世界を席巻した梅毒が再び人類に恐怖と混乱とをもたらすのかもしれない。
梅毒やエイズにはくれぐれもご注意を。
アジア地域のエイズウイルス(HIV)感染防止対策を提言する国連合同エイズ計画(UNAIDS)の独立委員会は26日、アジア地域では15歳から44歳の人たちの死亡原因の1位がエイズとなっており、各国政府が有効な対策を取らなければ、2020年までに800万人が新たにHIVに感染する恐れがあると警告する報告書を潘基文事務総長に提出した。
報告書によると、アジア地域では現在約500万人がHIVに感染しており、年間44万人がエイズで死亡している。貧困で適切な治療が受けられないことや売春、薬物使用目的の注射器の使い回しなどがエイズを蔓延(まんえん)させる原因となっているという。(2008.3.27)WIRED NEWS
鉄砲は南蛮人がもたらした当時の最新兵器である。
意外なことにコロンブスが新大陸より持ちかえった梅毒は、その鉄砲弾よりずっと早 くに大陸経由で日本上陸を貫徹していた。
早くも1512年、それは関西地方にまず感染者が発現したといわれるが、当初より瘡毒、黴瘡、楊梅瘡、唐瘡、琉球瘡と呼ばれながらあらゆる階層にわたってもの凄い勢いで蔓延しはじめていた。
とにもかくにも『黴瘡軍談』(天保九年・船越敬祐)にもあるとおり、この日本への伝染経路については異国よりまず長崎の遊里に侵入したと考えられる。
ここを拠点に交易路を伝わって広がっていった。
やはりこうした海上航路の発展と当時の交通事情とが深く関わってい たことを考えあわせると、港周辺にはびこる売春宿がこれを仲介したかたちで諸国 に蔓延していったことは否めない。

これはヨーロッパの場合と感染経路は全く同じであり、コロンブスが新大陸との航海で持ちかえった後は港から港へと通商航路伝いに蔓延していったものである。
しかも当時のイタリア戦争(一五二一〜一五四四)による軍隊の移動や駐屯地や軍港を拠点にしてあらゆる階層の市民が感染し、聖職者から各国の宮廷や王侯貴族に至るまで、またたくまに多くの人々が梅毒に冒されていった。
これは当時の自由恋愛の流行や売春が容認されていた社会情勢にもよるものが、さらには多くの人口をかかえる都市の発達の形態とも密接に関係していた。
要するに梅毒の蔓延はルネサンス時代の都市により多くの人口が集まっていくという社会風潮とも大いに関係していた。
これと似た状況として、現代のエイズの世界的な規模での蔓延がある。
現代(都市)社会が蘭熟し、犯罪や麻薬がこうした疾病の感染の隠れた温床となることは考えてみると非常に皮肉なことである。
かってペス トや梅毒が恐れられたのは、それが不治の病であったからである。
現代でも抗生物質も効かない耐性のものも出現しつつあるようだ。
感染しても治せるかどうか分からない、現代医学も手立がないとなると事は重大である。
エイズとて同様である。
潜伏期が五、六年から十年と長いとなると、 なおさら厄介である。
現代は世界が航空路によって結ばれ、地球が小さく感じられる時代である。
海上航路ならぬ航空路で、その日のうちに病原体は端から端まで運ばれる。
伝染源、感染経路、感受性のある個体と、すべての条件は揃っていれば感染症は広がり続けることになる。
エイズの侵入阻止には民族存亡が掛かっていると、かっては逼迫した情況も危惧されてもいた。
エイズワクチンは戦略物資であり、これをいち早く手にするものが今後の世界を牛耳るともいわれたほどだ。

かって二十一世紀までに、エイズの感染者は世界で千二百万人から千八百万人に膨れ上がるといわれていたが、実際には想定以上に増加した。
2003年時点では感染者は4000万人と報道されていただけに、日本もそのうちエイズに足元をすくわれることになりはしないかと懸念していたものである。
欧米先進国ではエイズ患者の増加は押さえられつつあるらしいが、アジア地域の日本や中国ではその勢いが増しているようだ。
エイズの出現もそのほんのきっかけなのかも知れないが、ここにきてかって世界を席巻した梅毒が再び人類に恐怖と混乱とをもたらすのかもしれない。
梅毒やエイズにはくれぐれもご注意を。
アジア地域のエイズウイルス(HIV)感染防止対策を提言する国連合同エイズ計画(UNAIDS)の独立委員会は26日、アジア地域では15歳から44歳の人たちの死亡原因の1位がエイズとなっており、各国政府が有効な対策を取らなければ、2020年までに800万人が新たにHIVに感染する恐れがあると警告する報告書を潘基文事務総長に提出した。
報告書によると、アジア地域では現在約500万人がHIVに感染しており、年間44万人がエイズで死亡している。貧困で適切な治療が受けられないことや売春、薬物使用目的の注射器の使い回しなどがエイズを蔓延(まんえん)させる原因となっているという。(2008.3.27)WIRED NEWS


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